思わず美空のほうを見ると、「感動したよ、蒼唯ちゃん!!」とでも言いたげなキラキラとした目で、あたしに向けて小さく拍手をしてくれていた。
最終的に清水さんを助けるというか、自分が言いたいことを言っただけになってしまったから間違ったことをしたかも不安になったけど。
美空のそんな様子を見たらそんな心配はいらなかったみたいで、ホッと安堵の息が漏れた。
「……ごめん」
小さく、あたしと美空の耳にそんな言葉が届いた。
「「えっ……!」」
思わず揃って声を上げながら振り返ると……。
「清水さん……」
真っ先に謝ってきてくれたのは、俯いたまま顔をあげようとはしないけど、紛れもなく清水さんだった。
これには、あたし達だけでなく、他の皆も驚いたみたいで、誰もが目をパチクリさせている。
「今まで……ごめん……」
清水さんはもう一度あたし達に頭を下げて謝ると、逃げるように教室を出て行った。
全員がその様子を呆然としながら見ていた。
しばらくして、あたしと美空のもとに清水さんの取り巻きたちがやってきて。
「その……今までごめんなさい。いっぱい、いろんなひどいことして……」
清水さんと同じように謝ってくれた。
「あたし達に謝れたんだったら、清水さんにも今度はちゃんと誠意を持って謝れるよね?」
返事を返す代わりにそう言うと、取り巻きの皆は苦笑する。
「……うん。そのつもりだよ」
取り巻きのうちの一人が言ったあと、それに続けて他の人達も頷いた。