「清水さんは、確かにあたし達にたくさん嫌がらせしてきた!それには原因があったかもしれないけど、それでも清水さんは間違ったことをしてたと思う!でも、あんた達はそんな間違った方向に進む清水さんを止められる時があったんじゃないの!?」
そう言って、あたしは取り巻きたちをビシッと指差す。
苦虫をかむような表情で、取り巻きたちはお互いの顔を見合わせた。
「皆もそうだよ!今まであたし達がどんな酷い目に遭ってても見て見ぬふりだったし、清水さんと一緒にあたし達を笑ってたじゃん!それなのに今更あたし達の味方ぶられても困るし、皆に清水さんを責める資格も権利もない!だって、清水さんと同じことを皆だってしてたんだから!」
次は、クラスの皆をひとりひとり指さしていく。
ムッとする人、俯く人、目を泳がせる人、泣きそうになる人、その反応は様々だった。
「清水さんに偉そうなことを言う前に、まずはあたし達に、特に美空に、ちゃんと謝ってからにしなさいよっ!!」
ガーッと勢いに任せて、あたしは言いたいことを言い切った。
言い終わったあとは清々しい気持ちでいっぱいだったけど、教室内は静まり返っていて、少し言い過ぎたかと反省もした。