次の日。
透き通るような青空が広がる今日。


気持ちのよ い太陽を受けながら登校すると、今まであたしや美空に向けられていた冷ややかな視線の先が別の人物へと移っていることに気づいた。


清水さん……。


自分の席に座って、携帯をいじっている清水さん。
その姿は今までと変わらず、堂々としたものだけど、周りの反応は違った。


「いくらなんでも、カンニングの犯人に仕立て上がるのはちょっと……ねぇ」


「やりすぎ。ひどいよね」


そんなコソコソ話が、あちらこちらで聞こえる。


清水さんは毅然としているけど、あたしでも聞こえるんだから、清水さんの耳にも届いていると思う。


あたしは思わず大きなため息をついた。


今まで見て見ぬふりを決め込んでいたくせに……。


確かに、清水さんもひどいことをしたけど、あたしは、急にいい人ぶって美空の味方を始めるクラスメイトたちのほうが、よっぽど質が悪いんじゃないかと思った。


少し清水さんの様子を気にしつつも、自分の席へと着く。


まだ朝のHRまで何分かあるけど、とりあえず1時間目の授業の準備をしようと思い、あたしは教科書を出そうとバッグを漁っていた。


その時だった。