だけど、やはりこんな状況を見て、あの清水さんたちが黙っているわけがなかった。
「はあ?95点?いや、嘘でしょー」
「ありえなくなーい?カンニングでもしたんじゃないのー?」
清水さんグループが、つかつかとあたしの元へとやってくる。
それを見たクラスメイトたちは、それまで散々騒いでいたくせに突然静かになり、清水さんたちに道を開ける。
バツが悪そうな顔をしながら、自分が巻き込まれることがないように、みんなそそくさと自分の席へと戻っていった。
「この前まで不登校だった奴が95点なんて取れるわけないじゃん。一体誰の答え見てかいたの?」
「ちょっと、あなたたち!やめなさい!」
澤田先生が止めに入ろうとするも、清水さんは腕を組んだまま続ける。
「せんせー。もしかして、川原さんだけ特別扱いしてませんよねー?学校来てなくて可哀想だからってハンデとかあげてませんか?」
ざわつき始める教室。
澤田先生にまでそんなこと言うのが許せなかった。
「そんなことするわけ……!」
「清水さん、あたしをいびるだけなら構わないけど先生は関係ないでしょ」
先生の言葉を遮ってあたしが言い返した。
澤田先生は驚き、そして心配そうな目をあたしに向ける。