「そんなことないと思うけど……。でも、蒼唯がそうやって、嬉しかったことをわざわざ俺に教えてくれるのは個人的にすごく嬉しいな」


「え?どうして?」


あたしが携帯を閉じながら聞き返すと、碧は頬を少し赤く染めて穏やかに微笑んだ。



「蒼唯は俺のことを、少しでも特別に思ってくれてるのかなって。そうだったらいいなっていつも思ってるから」



だからこんなふうに俺に真っ先に話してくれることが嬉しいんだ、と。


にこにこしながら碧が言うものだから、あたしは胸がきゅーっと締めつけられるほどの苦しさを覚える。


それって、どういう意味なの、碧。


あたしが碧を特別に思ってると、碧はどうして嬉しいの?


あたしは碧のことが好きだから、碧があたしのことを少しでも特別だって思ってくれたら舞い上がるほど嬉しいけど……碧もそういうことなの?


ドキドキドキドキ。


心拍数が今までにないほど上がって、上手に息が出来ない。


「あの、碧っ……」


もしかして、碧はあたしと同じ気持ちでいてくれているのかも。
そう思って、あたしは勇気を出して名前を呼んだ時。


あたしを遮って、碧はまったく予想していなかった言葉を口にした。