いつも思うのに、いつまでもそうなれない。
思うばかり。




「…頭が痛い」


思わず呟いていた。
男も女も、なにもかもがひどく憂鬱で、すべてを消し去りたい気持ちになった。




私。美奈子。有紗。
中川先輩。合コンで絡んでくる男子たち。


そして、昨日会ったばかりの三木蒼太の顔がふっと浮かび上がってくる。



――そうだ。
中川先輩の電話なんてどうでもよくなっていたのは、彼のインパクトが強かったから。


顔を上げて、東のほうの景色に目をやると、W大学のキャンパスが見えた。


スカートが汚れるのも気にせずに、私は屋上に座り込んだ。
そして昨日起こったことを整理しようと思った。


…えっと。