今気になっているのは、二つ年上の人だ。 名前は海藤さん。同じ職場の上司。 包容力があって、話もうまいし気遣いもできる。 「またお食事でもどうですか」 「ええ、ぜひ!」 こみ上げてくる笑みを抑えきれずに頷くと、相手も嬉しそうに笑う。 それが嬉しくて楽しい。 …私はまだ女としての魅力を失っていない。 そう再確認できる時が何よりも幸せなのだ。