「座れないじゃん。濡れてるし」

「え、私は座れるよ」


そう答えて、草の上に座り込む。

足を伸ばして身体全体でうんと伸びをする。


せっかくこないだ洗ってもらったスカートが、また汚れるけど。




真上を見た。

絵に描いたような真っ青な空に白い雲がきれいで。
あぁ夏だなぁと思った。



「河原なんかで何するの」


「懺悔。」


「へ?」


間抜けな声を上げた蒼ちゃんの手を引いて、無理やり横に座らせる。

今日着てるシャツは、最初に家に来た日と同じだった。



――そうか。

最初に会ったのが月曜日。
今日は、金曜日。


まだ5日しか経ってないんだ。




「愚か者同士で懺悔しようよ」

私は目をそっと閉じて、膝を抱えて言った。


「…もう同じ間違いを繰り返さないように」