お言葉に甘えて、蒼ちゃんがわかしてくれたお風呂に浸かることにした。
ーーちゃぽん。
お湯の中に体を沈めた瞬間。
なんともいえない温かさに体が満たされて。
…どうしてだかわからない。
急に泣きたくなって、瞼が震えた。
「…っ」
膝を抱えて三角座りをして。
顔をお湯につくギリギリまで近づける。
熱いせいだ。
湿気のせいだ。
そう思い込むことにしたけれど。
…確かに、目から何かが溢れ出して。
ポタッ…と一滴、水面に小さな渦巻きをつくった。
何に対する涙だろう。
よくわからない。
ーーでも、心の奥底ではわかっていた。
後悔していた。
猛烈に。