「あんたバカ?」


「はい・・・ですよねぇ・・・」


「どうすんの?アレ」


「すいません・・・」


「本人にじゃなくてクラスの人間に告白ってアホ?」


「もー、わかってるってば!!」



誰もいない視聴覚室で、明日香は携帯をいじりながら悪態の連発。


あたしは明日香の隣で反省中。


「ソウちゃん、どうしてる・・・かな?」


「中川と部室ー。今メール入った」




あの後、大パニックの教室で明日香があたしに向かって歩いてきて、あたしのカバンに荷物をパっと押し込んだ。


「ルウコ行くよ!中川!!」


あたしの手を掴んで引っ張って教室を出る時、明日香は中川くんに声を掛けて、


「了解!」と返事をした中川くんもソウちゃんを引っ張って4人で教室を飛び出した。


メールで回ったのか、明日香があたしの手をグイグイ引いて歩いてる間にも、廊下に他のクラスの人達が出て来ちゃって、ジロジロ見ている。


「あー、ダメ!一緒にいるとややこしい!」


明日香がそう言って中川くんに「別行動って事で。今日は授業出るの無理だよ」と言った。


「だな、コッチは大丈夫だから」中川くんもそう返事をして、あたしとソウちゃんはお互い目が点になりながら、2人に連行された。


で、あたし達は視聴覚室、ソウちゃん達は部室に避難したというワケ。