「んじゃ、俺ら着替えるから。後でね」


中川くんが言った。サッカー部も朝練だったんんだ・・・。


「あ、中川、高柳。今日席替えあるって知ってた?」


明日香が言うと、「へーマジ?」と中川くん。


「オレ、後ろの席になりてーな」


彼はのんびり言った。彼の席は前から二番目。


「全員、後ろになりたいって。じゃあ、後でね」


明日香が笑いながら言う。



明日香と2人になったと同時にあたしは明日香の手を握った。


「あたし今日ほど明日香が親友で良かったと思った事ない!」


「でしょ?あんた来るまで足止めしといたんだからね。多分、早めに着くとは思ってたし。今度、何か奢ってよね」


「何でもいい!まかせて!!」


今日って占いとか密かに良かったかな?見てくれば良かったなー。


ウキウキした気持ちで教室に入ると、部活の朝練組はもう教室にいていつの間にやら席が変わっていた。


「あれ?もう席替え終わったの?」


明日香が多分バレー部だと思う女子に聞いてる。


「何か担任が適当に勝手に決めたらしいよ。あたし最悪」


その子は一番前に座っていた。


黒板を見ると『適当に決めました、ワハハ』とうちの担任らしいアホっぽい事が書いてあって、席の所に名前が書いてある。


あたしはどこだろう?


自分の名前を確認するとラッキーな事に一番後ろ。

明日香とは離れてるな、と思って何となく前後の名前を見て驚いてしまう。