あたし、これからどうするんだろう。
自分が何がしたいのか全然わからない。
こんなことしたって……どうにもならないのに。
「ちょっと、そいつ俺の連れなんだけど」
後ろから声がして、あたしと男たちの足が止まる。
振り返ると、そこにいたのは何とも意外な人物だった。
「俺の連れに妙な真似しないでくれる?」
何で……?
嘘でしょ……?
田代……先輩……。
「あ?何だてめぇは」
ガンをとばす男たちを無視して、田代先輩はあたしの手を掴む。
そしてそのまま、
「行くよ!!」
走りだした。
「えっ!? あっ…あの!」
呆然としている男たちを残して、あたしと田代先輩はひたすら走り続けた。
「はぁっ……はぁっ……」
先輩……足、速すぎ……。
なんか前にもこんなことがあった気がする。
確か……プールの時、高村くんに……。
って、今はそれよりも重要なことが!