教室を飛び出して学校をサボったのは、これで何度目だろう。


そんなことをぼんやり考えながら、やってきたのは学校からそう遠くないゲームセンター。


学校帰りに、ここでひーとよくプリクラを撮ったっけ。


……って、今はそんなことどうだっていいや。



あたしは所持金すべてを100円玉にして、様々なゲームで遊びはじめた。


忘れたい……。
今は何も考えたくない……。


行き場のないこの渦巻く感情を、シューティングゲームなどにぶつけて、ストレス発散を試みた。


だけど……お金はすぐに底をついてしまった。


まだ……発散しきれてないのに。


ギリッと唇を噛むと、鉄の味が口の中に広がった。


とりあえずゲーセンの隅にあるベンチに座った。


すると、その時──。



「ねえ、君……高校生?」



明らかにチャラそうな男数人が、あたしの周りを取り囲んだ。