気になってしまった。
自分は何位なのか……。
気付くとあたしは、忘れ物を取りに来たことなんか忘れて、固唾を飲んで結果を聞いていた。
順番に黒板に書かれていく名前を、あたしは食い入るように見る。
五位から順番に発表していってるみたいだけど、2位まで発表された時点であたしの名前はない。
当たり前だ。あたしなんて可愛くないし。今までだってモテたことなんてないし。
せめて中間ぐらいの順位でいてくれたら、それで充分嬉しい。
「それでは……いよいよ一位の発表です!!」
もったいぶるように間をあけてから、男子はその汚い字で大きく名前を記した。
【一位 中里裕菜】
「満場一致で中里〜〜!!」
歓声が再びあがった。
一位は、あたしの親友のひーだった。
これも当然の結果だと思った。
ひーは昔から女のあたしから見ても可愛くて、その無邪気な笑顔で小学校の頃も注目の的だった。
やっぱりひーか……。