それは放課後のこと。



「クラスで可愛い女子ランキング〜〜〜!!!」



中学3年の時、バカな男子たちが女子にばれないようにこんなことをやっていた。


「えー、先日『クラスで一番可愛い女子』についてアンケートを取りました!その結果を発表したいと思いまーす」


クラス一お調子者の男子がばーんと机に手をつくと、他の男子たちが歓声をあげる。



「最っ低……」


忘れ物を取りに教室に戻って来たあたしは、そこで行われている企画まがいなものに怒りを感じた。


バカじゃないの。

いつからあんたたちは、他人に優劣つけられるほど偉くなったんだ。


っていうか、こんな子供みたいなことして恥ずかしくないのか?


呆れてものもいえないとは、まさにこのことだと思う。


とにかく、いつまでもドアの隙間から盗み見なんてしててもしょうがない。


早く忘れ物取って帰ろう……。



「第三位は──」



ピタリと、踏み出そうとした足が止まってしまった。