【ごめんね、体調悪いから今日は準備行けない(>_<)】
あのプールの日から数日後、夏休みも残すところあとわずか。
うちのクラスは、夏休み中にできる文化祭の準備の最終段階まできていた。
今日もひーと一緒に学校に行く予定だったんだけど……。
朝起きると、ひーからそんなメールが一件来ていた。
珍しいな……あんなに元気なひーが体調不良なんて。
そんなことを思いながら、今日はひとりで行くからとのんびり準備を始めた。
「──ああ、そうなの。大丈夫ですか?……ええ、はい。わかりました、はるには言っておくわ」
1階に降りると、朝からお母さんが誰かと電話していた。
敬語をちゃんと使ってないとこから考えて、電話の相手は親しい人だと思う。
「あら。はる、おはよう」
あたしがリビングに顔を出すと同時に、ちょうど電話を終えたお母さんが柔らかい笑顔を浮かべた。