何で……同じ人間なのに、同じ女の子なのに、こうも違うんだろう。


ひーみたいになりたい。


ひーみたいに、
可愛くて優しくて明るい女の子になりたい。


あたしのこんな小さな願いは、毎日をひーと一緒に過ごすうちに、醜い嫉妬へと変わっていった。


あたしは、はるひ。
裕菜じゃない。


わかっているから悔しくて、
どうしようもなくて、


あたしはただ、
ひーの後ろで隠れていることしかできなかった。





そうして今、
あたしたちは高校2年の夏を迎えていた──。