はるに気付かれないようにさっと手紙を隠し、平静を装う。


はるはカンがいいからばれちゃうかなと思ったけど、はるは私の怪しい行動には見向きもしないで、



「ひー、ごめん!」



勢い良く頭を下げた。


「へ……?」


「手紙のこと……。あたし、ひーが死ぬなんて考えたくなくて。せっかく書いてくれたのに……ごめんね」


顔をあげたはるは、本当に申し訳なさそうな目で私を見る。


はるのこういう、まっすぐなとこが好き。憧れる。


「ううん、私もごめんね。縁起でもないこと考えさせちゃって」


私が笑うと、はるは、真剣だけど泣きそうな顔で言った。



「……ひー、絶対生きてよね」



はる……。



「うん!任せて、私案外しぶといんだよ!」



にこっと笑う。
はるも「バカ」と言いつつ、微笑んでくれた。