田代先輩とは、2年の時保健委員会で初めて会って、私は一目見て心を奪われてしまった。
なんて素敵に笑う人なんだろう……。
「えーっと、実は保健委員になるのは初めてだけど、誰もやりたくないみたいなので、俺が委員長やっちゃいます」
最初の委員会は、どこも委員長、副委員長を決める。
保健委員もそうだったわけだけど、田代先輩は、みんながやらないからといって自分からすすんで立候補してくれた。
「田代サンキュー!」
同級生から歓声をもらい、田代先輩は照れ臭そうに笑う。
田代先輩はみんなの人気者。
きっとすごくいい人なんだ。
じゃなきゃ、あんなふうに周りを笑顔にさせることなんてできない。
はると一緒に、一年生の時から田代先輩を見ていたけど、今まで特に何とも思わなかった。
だけど、今ならわかる。はるが先輩を好きになったわけ。
だって……
こんなにキラキラしてるんだもん。
はる、どうしよう。
私もこの光に憧れてしまいそう。
ううん、もう……憧れちゃってるよ……。