「ひー、おまたせ!帰ろう」
私がさっきの話を聞いていたことなんて知らないはるは、にこにこと笑いながら駆け寄ってくる。
結局私はトイレに駆け込んでひとしきり泣いて、落ち着いてから玄関で待っていた。
あんなに泣いたのに、はるの顔を見た途端、また涙がこぼれそうになる。
「ひー?どうしたの?」
いまだ黙ったまま、動こうとしない私を、はるは不思議そうに見つめる。
「はる、あのね。いつもありがとう」
「は?」
「何急に、気持ち悪いな」と苦笑するはるに、私はぎゅうっと抱きついた。
「はる……大好きだよっ……」
はる、私が心から信じられるのははるだけだよ。
だからね、はる。
ずっと、ずーっと、いつまでも一緒に。友達じゃなくて“親友”ででいようね。