どうやらあたしは、今年も1組らしい。
となると、またあの担任か。
それはそうと、新しいクラスにひとりでも知り合いはいるのだろうか。
誰でもいいから、誰かいてほしい。
じゃないとあたし、確実にひとりぼっちになる。不登校になる。
そんな不安を胸に抱いたまま、上から順番に名前を見ていく。
【3年1組 23番 中里裕菜】
……いた、知ってる子。
超知ってる。
昔からずっと一緒。今年で何年目なんだろう……。
「はる!今年も一緒だよ!」
あたしの様子に気付いたのか、ひーが隣から嬉しそうな声をあげる。
「うん……そうだね……!」
──ああ、今年は素直に喜べる。
「またひーと同じなのか」と、気分が落ちていた去年とは違う。
ひーと一緒にいられることを、心から喜べる自分が確かにいる。
ひーと同じクラスのことも嬉しいけど、それ以上に自分の気持ちの変化が嬉しかった。
嬉しい……。
ひーと一緒にいられるのが、こんなにも嬉しくてしょうがないよ。