すべての片付けが終わる頃には、すっかり日は傾いていた。



「えっと、今日はみんな、私のためにこのような会を開いて頂き、本当にありがとうございました」


……堅いよ、ひー。


みんな、あたしと同じことを考えていたみたいで、苦笑いを浮かべていた。


「ひー、他人行儀みたいに感謝されても嬉しくないんだけど」


「あっ……」


見兼ねて声をかけると、ひーは顔を真っ赤にして困ったように笑った。


「私……みんなと同じクラスになれてよかった。
みんなのおかげで、一年間すごく楽しく過ごせたよ」


みんなが、ひーの紡ぐ言葉ひとつひとつを噛みしめるように、しっかりと耳を傾けていた。


「千羽鶴、ちゃんと今もあるんだよ。部屋に飾るつもり。
あの千羽鶴はみんなの思いがこもってる……。私の大切な一生の宝物だよ!」


夕陽に照らされたせいなのか、それともひー自身の光なのか……。


そう言って笑ったひーは、キラキラと輝いていた。



「みんな……大好きだよー!!」



ひーが空を仰いで叫ぶと、みんなはそれに続いてワーッと歓声をあげる。


これが青春なんだと思った。