なんとか落ち着いたひーは、まるで子を送り出す母親のような目を向けて、教室に戻っていった。





そしてあたしは、高村くんに付き添われて保健室にいる。



先生はいなかった。



っていうか、ホントはサボるために来たんだけど。


なんてことは言えない。


あたしはサボるようなキャラには見られていない。


クラスでは、地味でまじめな女子で通っているだろうから。



とりあえずベッドに座ると、高村くんはあたしの隣のベッドに腰掛けた。


「高村くんも具合悪いの?」


あたしが聞くと、「いや」と首を横に振った。