「はる!おはよー!」


あたしの名前を呼ぶのは……


親友のひーだ。


「はーるっ!また寝てんの?」


まだ、半分だけまどろみの中にいるあたしの背中を軽く叩いて、ひーは明るく笑った。



伊沢はるひ(イザワ ハルヒ)。


あたしはひーに、“はる”と呼ばれていた。


朝のHRが終わっても、机に突っ伏して寝ているあたしに、ひーはいつもこうやって挨拶をしてくる。


……最近は、それさえもうっとうしい。



あたしは、ひーが嫌い。