すると、あたしたちが仲直りするのを見計らったかのように、
「よかったなー、伊沢ぁあ〜」
何故か号泣してる高村くんが現れた。
というか……高村くんいるの、忘れてた。
「高村くん!? どうしたの!?」
当然のように驚くひー。
「だいぶ顔気持ち悪いよ」
「ひどいなーもう。感動したんだよ、お前らの友情に!」
あたしとひーの頭を、わしゃわしゃと豪快に撫でる高村くん。
「ちょっと……」
でも、心からあたしたちが仲直りしたのを喜んでくれているのがわかる。
高村くんは、あたしたちのことを本当に心配してくれていたんだ。
「高村くん……ありがとう」
あたしが笑うと、高村くんも嬉しそうに微笑んでくれた。
「よかったな。お前らはそうやって二人でいるのが一番お似合いだよ」
うん、確かにそうだね。
あたしはすべてを正直に吐き出して、ひーはすべてを受けとめてくれて。
あたしたちは本当の友情を手に入れた。
もちろん、それは高村くんのおかげでもある。
言葉だけじゃ足りなくて、
感謝してもしつくせないよ。
ありがとう、本当に──。