「ひー…?」


どういう意味?



「“親友”じゃなきゃ、やだよ」



そう言って、今度は悪戯っぽく笑った。



“友達”じゃなくて、“親友”なら……なってくれるの?



あたしの問いかけに答えるかのように、ひーはあたしの両手を包むように握り締めた。


「冷えてるね、はる」


「ひーだって……」


しばらくの沈黙ののち、


「……ふふっ、あはは……」


「はははっ……」


お互いに笑いあった。


「そういえば、ひー、ご両親は今年は旅行行ってないの?」


「ううん。今ね、大阪行ってる」


「ええっ!?じゃあ、今日ひー一人なの?」


「えーと……四泊五日……」


四泊五日って……例年より長くない!?
その間、家で一人って……さすがに危なすぎるでしょ!


「今すぐあたしの家に来なさい!一人で4日以上過ごすなんて心配すぎる!」


「えー、大丈夫だよぉ」


「ダメ!来なさい!」


「もう……はるは心配性だなぁ。でも、はるとお泊まりできるの嬉しいからいっか♪」


ひーはへらっと笑った。