一度口から出た言葉を取り消すことなんてできない。
あんなにもひどいことを言っておいて、今更ひーに何をしろというんだ。
「……あたし、ひーとはもう関係ないから……」
「本当にそれでいいのかよ?」
別に……。
ひーと仲直りできなくても、このまま大人になって会えなくなったとしても、
あたしは別に何とも……。
『ひーちゃんがお友達になってあげる!』
『ひーとはるはラブラブだもんねー』
『はるがどう思っていようが、私は大好きだよ、はるのこと』
別にあたしはどうだって……
「いいわけないじゃん……!」
ひー。
小学校の時からずっと一緒で、
姉妹みたいだった。
大好きだったのに……。
どうしてあたしは、
こんなに変わっちゃったの?
「早く行ってこいっつーの」
呆れたように笑いながら、高村くんがあたしの頭をポンポンと撫でる。
高村くんの言葉に大きく頷くと、あたしは走りだした。