高村くんと相沢くんのやりとりは、見ていて本当に楽しい。
自然と頬が緩んでしまう。
「あ……伊沢」
ふと、高村くんがあたしを見たまま固まった。
「?」
首を傾げると、ふっと優しく笑って、
「へへっ……何でもない!」
嬉しそうに言って、ドアを開けた。
「ささっ、入って入って!」
「お邪魔しまーす」
高村くんが嬉しそうに笑った理由がわからないあたしに、香波ちゃんがそっと耳打ちする。
「はるひちゃんが笑ってくれたのが嬉しかったんですよ、きっと」
あ……そういえば。
二人のやりとりがおもしろくて、無意識に笑ってた気がする。
高村くん、そんなに心配してくれてたんだ……。
「伊沢?ぼーっとしてねえで早く入れよ」
「……うん」
高村くんを見るとまた自然と笑みがこぼれた。
高村くんの家に上がって数時間、お菓子を食べたりゲームをしたり4人で楽しくひたすら騒いだ。
そして気が付けば、いつの間にか外は真っ暗になっていた。