クリスマスパーティーは、24日のイヴに高村くん家でやることになった。


正直、この歳で男の子の家に上がり込むのはちょっと抵抗があるけど……。


「見てー、伊沢ー」


「何?」


「化学の先生の真似!」


と、先生の顔の真似をする高村くんは、まるで小学生。


うん……。
そんな心配しなくても、全然大丈夫だな。


そう確信した。




「よっしゃー!赤点なーし!」


高村くんが通知表片手に、拳を突き上げる。


「浩也はー?」


「うっ……世界史が……」


どうやら相沢くんは、世界史で赤点を取ってしまったらしい。


あーあ、世界史の赤点課題は大変だって有名なのに。


「あーら、可哀想に★」


「しばくぞ、律」


勝ち誇ったように笑う高村くんだったけど、相沢くんの一言ですぐに身を小さくした。


それが可笑しくて、あたしは香波ちゃんと声をあげて笑いあった。