あれから2ヶ月ほどが経ったけど、もうあの先輩たちがあたしたちに関わることはなかった。
時々廊下ですれ違ったりするけど、そのたびに罰の悪そうな顔で、頭を下げていく。
何だかこっちが悪いような感じがしてしまうけど、反省してることがわかった。
恋愛は、人を幸せにも不幸にもするんだ。
今回のことで、あたしはそれを学んだような気がする。
そして……ひーとは相変わらず、口をきかないまま……
“師(せんせい)”も“走る”ほど忙しいといわれる12月を迎えた。
「クリスマスパーティー?」
あたしの問いかけに、「そう!」と大きく頷いたのは高村くん。
「俺と浩也と桜さんと伊沢で!クリスマスパーティーやろうぜ!」
浩也とは相沢くんで、桜さんとは相沢くんの彼女の香波ちゃん。
ふたりは文実委員として、文化祭を盛り上げてくれた人たち。
あたしも何かとお世話になったけど……。