「……伊沢?」


口を開けたままのあたしを、不思議そうに見つめる高村くん。


「おお、高村くん占い師の衣装似合うね!」


ひーが褒めると、「だろ?」と嬉しそうに高村くんは笑う。


似合うっていうか、


似合いすぎてもはや本当に占い師なんじゃないかと思ってしまう。


占い師の衣装に身を包んだ高村くんは、いつもとちょっと違って見えて。


思わず見惚れてしまった。


そういえば、高村くんはひーと同じく明日のミスターコンに出るんだっけ。


クラスのミスターコン代表に選ばれるような人に、あたしは告白されたんだ。


今更だけど改めて考えてみると、思わず顔が真っ赤になった。




「うん、やっぱ伊沢も似合うね」


占い師の衣装を着たあたしを見て、高村くんは満足そうに微笑む。



「めちゃくちゃ可愛いよ、伊沢」



屈託のない笑顔で言われて、あたしの心臓は大きく跳ねる。


「えっ……かわ……!?」


「そういう反応も可愛いっ」