「それでは、文化祭を思う存分楽しんでくださーい!!」
文化祭実行委員長さんが、マイク越しに叫ぶと。
「イェ──イ!!」
全校生徒が、歓声をあげた。
待ちに待った文化祭。
今日は校内祭で、明日が一般公開日。
天気は雲ひとつない快晴。天気予報によると、明日も晴れるらしい。
気温も9月にしては涼しく、過ごしやすい。
「絶対成功させるぞー!」
相沢くんの掛け声に、「オー!!」とクラスのみんなが拳を突き上げた。
「はる!当番いつから?」
いつもより少しおめかししたひーが、パタパタとあたしに駆け寄ってくる。
「えっと……今から11時まで」
「そっかぁ。私、はるたちの次からだから、私の当番終わったら一緒に回ろう!」
「……うん、わかった」
「伊沢ー、お前もそろそろ着替えろよ」
ちょうどその時、高村くんが教室に入ってきた……んだけど。