「この前はごめん……」
「裕菜と伊沢さんの問題なのに、勝手なこと言って……」
口々に飛んでくるのは、一昨日のようにあたしを追い詰める言葉じゃなくて、あたしに向けた謝罪の言葉。
違う……。
謝らなきゃいけないのは、あたしのほう。
みんなが申し訳なさそうに謝ってくれるたびに、胸が熱くなって涙が込み上げてきた。
「あたし……実は伊沢さんに嫉妬してたんだ。高村くん、伊沢さんのこと好きみたいだったから」
あたしから目を逸らしながらも、確かにそう言ってくれたのは、高村くんに想いを寄せる女の子。
「本当にごめんなさい。高村くんには昨日告って振られちゃったから、もう気にしないで。諦めることにしたから」
“嫉妬”
あたしもひーに対して、大きな嫉妬を抱いてる。
この子もあたしと同じだったんだ。
あたしが高村くんと仲良くするたびに嫉妬して、そんな自分が嫌になって苦しくなって……。