「高村くんと同じくらい……ううん、それ以上に私もはるが心配で授業どころじゃなかったよ」
「……うん、わかってるよ」
わかってるよ。ひーの顔を見ればそんなこと簡単にわかる。
あたしが目を覚ました時、すごくホッとしてたもん。
「でも、何でそんな拗ねた感じなの?」
「だって、はるってば高村くんのこと話す時すごく優しい顔になるんだもん。なんか妬けちゃった」
別にそんなつもりはなかった。
けど、ひーのことを考えると難しい顔にはなってると思う。
だとしても、たかがクラスメイトにやきもちをやくひーは可愛い。
本当にあたしのことを想ってくれてるんだな……。
クラスのみんなに責められて。
体調を崩したっていうのもあるけど、学校に行けなくなって。
ひーがお見舞いに来てくれて。
田代先輩のこともあって、ひーと会うのは正直気が引けた。
だけど、今日ひーといっぱい話せてよかったと思う。
親友の大切さを、改めてちゃんと知ることができたから──。