「オマエきもいんだよ!その目つき!マジ目障り。」
「まっ確かに目つき悪ぃよなっ、桐谷は!あ?ケンカ売ってる?みたいな!」
面白がって入ってきた草野、
それに気をとられたのか高嶋の上履きがあたしの顔から離れた。
左頬に鈍い痛みが残る。
「でもさ!でもさ!こういうキツい目の女をヒィヒィ言わしてェ!」
「はぁー!?桐谷じゃ勃たねぇだろっ!!」
久保田に言われて、草野はまじまじとあたしの顔を覗き込む。
「コイツ、よく見るとくっきり二重!」
「だから何だよっ!」
不快感を覚える至近距離に顔を背けると、草野はあたしの髪を掴んで無理やりに向かせる。
眉を寄せると、高嶋や久保田まで一緒になってあたしを押さえ込もうとする。
「何?何?嫌がってんの?」
「面白れぇー!」
「放してっ!」
あたしが喋ると、三人はケラケラと笑いだす。