雨が降っている。
縁側で、つい眠ってしまったせいで遅くなってしまった。
急に降りだした雨は雷まで連れていて、あたしは慌てて帰宅した。
家に帰ると、玄関に見慣れないハイヒールが置いてある。
「ちづ、帰ったの?」
「誰か来てるの?」
お母さんはあたしの質問には答えないで、
「さっさと来なさい。」
と、言った。
何だよ、その言い方。
些細なことにカチンときながらリビングへ行くと、
そこには会いたくない人がいた。
真理子ちゃんだ。
あたしの担任の、生徒にナメられてる中年の教師。
リビングにはお父さんまでいる。