家がお隣同士だった幸生くんと私は、まるで兄妹のように育ちました。




幸生くんは身体が弱いお母さんのお手伝いをしたり、妹の小夜子ちゃんの面倒を見たりしていました。

戦争へ行ったお父さんと、「家を守る」という約束をしていたからです。


お父さんが戦争へ行く前に買ってくれたという白い靴は、今ではもう擦り切れていました。
でも、幸生くんはとても大切にしています。





笑う時も、泣く時も、怒る時も幸生くんは正直で、
一緒に遊んでいると楽しくて私は時間が経つのも忘れてしまいました。










私は、いつまでもこんな日々が続いていくと信じていました。










でも、それは大きな間違いだったのです。