「留置所で世話になった女が2人いる。11号舎だ。和美とキャシーって名前。和美には探偵小説で言うなら、か弱き主人公を助ける『名探偵役』をお願いした。和美には最高の弁護士をつけてあげて執行猶予がつくように手配。その後も社会に溶け込めるまで世話をたのむ」
メモなどいらないのだろう、高橋はじっと雪乃を見つめている。
「それからキャシー、彼女は『ワトソン役』。彼女にも弁護士を。示談金は倍額で用意して。示談は好まないようだけど、必ず受け入れるように説得すること。なお、私の名前は一切出さないこと。以上」
「おもしろいですね。私や工藤を含めた皆が知らずにお嬢様の配役どおりに動いていた、ということですね。最後は台本どおりの結末になった・・・と。___分かりました、すぐに手配いたします」
そう言うと、高橋は携帯を片手に奥へと向かった。
「友達ができたんですか?」
工藤が不思議そうに尋ねた。
メモなどいらないのだろう、高橋はじっと雪乃を見つめている。
「それからキャシー、彼女は『ワトソン役』。彼女にも弁護士を。示談金は倍額で用意して。示談は好まないようだけど、必ず受け入れるように説得すること。なお、私の名前は一切出さないこと。以上」
「おもしろいですね。私や工藤を含めた皆が知らずにお嬢様の配役どおりに動いていた、ということですね。最後は台本どおりの結末になった・・・と。___分かりました、すぐに手配いたします」
そう言うと、高橋は携帯を片手に奥へと向かった。
「友達ができたんですか?」
工藤が不思議そうに尋ねた。