「その友人の名前は?」

 雪乃はしばらく女刑事を見つめたあと、ゆっくりした口調で言った。
「私・・・木金権をつかいます」

「それを言うなら黙秘権、ね」
大きなため息とともに、呆れ顔で女刑事は言った。