___そんなことはどうでもいいから、早く携帯を見せなさい!
そう怒鳴りたいのをおさえて、植園はいかにも理解しているふうに何度もうなずいた。
「ご家族に電話したのも私です。野々香から実家の電話番号は聞いていたので。でも、結局見つからなくって・・・。電話をしても電源が切ってあるし・・・、メールも返事ないし」
そこまで言うと、井口は声を押し殺して泣き出した。
あきれた顔で吉沢を見ると、彼は首を横に振り、
『耐えてください』と言っているようだった。
「そうよね、心配よね。でも、昨夜メールがあったのでしょう?」
その言葉に、
「そうなんです!」
と、井口は顔を上げた。
「どんなメールだったのかしら?それで彼女の足取りが分かるかもしれない」
期待にあせる気持ちを抑えて、植園は何気ないふうに尋ねた。
井口は、躊躇するように植園と手に持つ携帯を繰り返し見ていたが、やがて携帯を開くと何やら操作をした後、その画面を植園に見せた。
吉沢も立ち上がって顔を植園の後ろから近づけた。
そう怒鳴りたいのをおさえて、植園はいかにも理解しているふうに何度もうなずいた。
「ご家族に電話したのも私です。野々香から実家の電話番号は聞いていたので。でも、結局見つからなくって・・・。電話をしても電源が切ってあるし・・・、メールも返事ないし」
そこまで言うと、井口は声を押し殺して泣き出した。
あきれた顔で吉沢を見ると、彼は首を横に振り、
『耐えてください』と言っているようだった。
「そうよね、心配よね。でも、昨夜メールがあったのでしょう?」
その言葉に、
「そうなんです!」
と、井口は顔を上げた。
「どんなメールだったのかしら?それで彼女の足取りが分かるかもしれない」
期待にあせる気持ちを抑えて、植園は何気ないふうに尋ねた。
井口は、躊躇するように植園と手に持つ携帯を繰り返し見ていたが、やがて携帯を開くと何やら操作をした後、その画面を植園に見せた。
吉沢も立ち上がって顔を植園の後ろから近づけた。