彼女はひどくおびえているようだった。
家庭課の取り調べ室に入ると、びっくりしたように身体を硬直させるのが分かった。
植園は彼女の正面に、吉沢は少し後ろに座る。いつもの定位置だった。
「はじめまして、私は植園。こっちは吉沢と言います」
開口一番、なるべくやさしい声を出して言った。
「あの・・・私、野々香が心配で・・・」
聞いているのかいないのか、その女性は震えた声でつぶやくように言った。両手には携帯電話が握られている。
___この中に、そのメールが入っているのだろう
すばやく吉沢と目を合わすと、植園は、
「あなたは松下野々香さんとお友達なのね?お名前は?」
と尋ねた。
「・・・関係あるんですか?」
疑るような目で見てくる。もう何度も見てきた目つきだ。
「そうね、関係ないかもしれない。でも、こういうことでもめている時間がないのは確かでしょ。松下さんが心配でここに来たのでしょう?」
その言葉に女性はハッと息をのんだ。
家庭課の取り調べ室に入ると、びっくりしたように身体を硬直させるのが分かった。
植園は彼女の正面に、吉沢は少し後ろに座る。いつもの定位置だった。
「はじめまして、私は植園。こっちは吉沢と言います」
開口一番、なるべくやさしい声を出して言った。
「あの・・・私、野々香が心配で・・・」
聞いているのかいないのか、その女性は震えた声でつぶやくように言った。両手には携帯電話が握られている。
___この中に、そのメールが入っているのだろう
すばやく吉沢と目を合わすと、植園は、
「あなたは松下野々香さんとお友達なのね?お名前は?」
と尋ねた。
「・・・関係あるんですか?」
疑るような目で見てくる。もう何度も見てきた目つきだ。
「そうね、関係ないかもしれない。でも、こういうことでもめている時間がないのは確かでしょ。松下さんが心配でここに来たのでしょう?」
その言葉に女性はハッと息をのんだ。