実際に殴るような真似をしてみせる。

「ワタシ コワイ。フリハラウ ウデヲ マワス アバレル」

「怖くって暴れたのね。それで?」

「ソレデ オワリ」

「へ?」

「ツギノヒ バー イッタラ ケイサツ ツカマル。オトコ ヒトリ ホネヲッタ」

 雪乃はぽかんとキャシーを見ていたが、やがて眉をひそめて息が荒くなってゆく。
「そいつらがキャシーを訴えたってこと?骨を折られたって!?ひどいじゃない」

「ソウ ヒドイネ。ワタシ ケイサツ ナンドモイッタ。ワタシ ワルクナイヨー。デモ、ケイサツ シンジナイ」

「なんてこと!正当防衛じゃないの!?」

「オトコノ ベンゴシ、ジダン シロ イウ。40マンエン。ナンデー?ワタシ ワルクナイヨ」

 つまり、示談を飲めば解決できるのに、キャシーは突っぱねているのだろう。確かにそうだ。向こうからからんできてるのに、なんでこっちが悪く言われないといけないのか。