そのケースは、よく100円均一ショップで売られているようなプラスチック製の弁当箱だった。ピンク色で、ふたの部分には桜のイラストが散りばめられている。
「テープでとめてあるのね」
女刑事の言うとおり、弁当箱のまわりは、まるでクッキーの缶のようにぐるりとテープでとめられていた。
「吉沢君」
女刑事がそう言うと、吉沢と呼ばれた刑事が胸元にさげた大きなカメラでその箱の写真をとった。フラッシュの光が一瞬で部屋を白くした。
「これから鑑識担当がこれを開けるから」
台所を調べていた屈強そうな男が箱の前に座った。彼だけが腕に『鑑識』とかかれた腕章をはめていた。
「この箱、たしかにここにありますが、私のじゃないんです」
「へぇ」
まるで小ばかにするような笑みで女刑事は言った。つられて周りの刑事も口角を上げた。
そうこうしているうちに鑑識がまわりのテープをはがしてゆく。
「テープでとめてあるのね」
女刑事の言うとおり、弁当箱のまわりは、まるでクッキーの缶のようにぐるりとテープでとめられていた。
「吉沢君」
女刑事がそう言うと、吉沢と呼ばれた刑事が胸元にさげた大きなカメラでその箱の写真をとった。フラッシュの光が一瞬で部屋を白くした。
「これから鑑識担当がこれを開けるから」
台所を調べていた屈強そうな男が箱の前に座った。彼だけが腕に『鑑識』とかかれた腕章をはめていた。
「この箱、たしかにここにありますが、私のじゃないんです」
「へぇ」
まるで小ばかにするような笑みで女刑事は言った。つられて周りの刑事も口角を上げた。
そうこうしているうちに鑑識がまわりのテープをはがしてゆく。