「君、名前は?」

悠季が突然、問い掛けた。

「えと…川瀬麻里乃です」
「川瀬さん…オッケー、わかった!」

悠季は立ち上がると、麻里乃に笑いかけた。

「ストーカーにしろそうでないにしろ、俺達が絶対犯人を捕まえてやるよ!」

「な!皆!」と、悠季が笑いかけると、藍衣も健一も大きく頷いた。

「あ、ありがとうございます!」

麻里乃は頭を深く下げた。



自分の悩みを解決してくれるとわかった麻里乃は、安心した様子で帰っていった。

「さてと…これからどないするん?悠季」
「そうだな…」

悠季は腕を組み、しばらく考えてから指示を出した。

「藍衣は依頼人を陰からボディーガードしつつ、怪しい奴がいないか張り込み。
健一と南は彼女の身辺調査。交流関係をできる限り洗って。
何かあったら俺に連絡してくれ」

「了解!」

3人は頷き、悠季が2階から持ってきたハートと羽がモチーフになっているバッジを服につける。

悠季も、最後にバッジをつけた。

「よし、じゃあいくぜ!

愛と勇気で解決します!」

「『LOVE&HAPPINESS』出動!!」

悠季の掛け声に合わせ、全員が拳を突き上げ、気合いを入れたところで、藍衣達は店を出た。

一人店に残った悠季はというと。

「じゃあ…とりあえず俺は…
うめえ棒買いにいこ♪」