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「なんかー、最近ミカの奴、麻里乃のことウザイとかなんとか言ってたの〜」
「いや、お前のほうがウザイから、って感じ〜?」

「きゃははは」と笑う麻里乃の同級生を前に、さすがの健一も苦笑い。

「ミナミん、女の子って怖いんだね…」
「ああ。日本中の女が皆、藍衣みたいな奴とは限らないんだ、気をつけたほうがいい」

麻里乃の親友だというミカの悪口を言い合う女子高生。彼女たちに聞こえない声でつぶやくと、健一と南はお互いに頷いた。

「なんかー、麻里乃に彼氏とられたとかで超恨んでるっぽい」
「“死ね”とか言ってたよー」

健一達は、麻里乃に送られた脅迫状の内容を思い出す。

ストーカーが書いたとは思えない内容…。そう、“死ね”と書かれていた。

「ミナミん、もしかして脅迫状送ったのって…」
「ああ、可能性はあるな」

健一は女子高生達にお礼を言い、悠季と藍衣のもとへと走りだした。

「いろいろ話してくれてありがとねー」
「今度メアド教えてー!メガネ君もー!」
「いいよ〜、喜んで♪」
「俺は嫌だからな」
「もう、冷たいんだから☆」

「気持ち悪い」と、南に蹴飛ばされたのは言うまでもない──。