お腹の底から、
出せるだけの大声で言った。


君はまだ、
あたしの目の前にいないのに。


だけど……



「俺も……大好きっ!!」



振り向くと同時に、
たくましい腕に抱き締められた。


言葉を失うって、
たぶんこのことを
言うんだと思う。


大好きが溢れて、


何も言えなくなってしまった。



『5……4……』



「2011年、ずっと心残りだったんだ。お前に好きって言えなかったこと……」


あたしも、ずっと。
言いたかったんだよ。