どうしよう……どうしよう……。
ううん、違う。
本当は、あたしの中で答えはとっくに決まってる。
だけど……まだ少し、迷いがあった。
それでいいのかと訴えるもう一人の自分がいる。
あたしはそれを振り払うようにギュッと目を閉じる。
そして、頭を下げた。
あたしが出した答え。
“ごめんなさい”──。
あなたが、あたしと同じ立場になったら、どうしますか?
あたしと同じように、友情をとりますか?
それとも、恋愛?
どっちが間違ってるとか、正しいとかはない。
だけど、どっちにしろ……誰かは傷ついてしまうんだ。
どっちを選んでも、自分は重い鉛を心に抱えることになる……。
大好きだけど、ずっと前から大好きだったけど、あたしは親友を……友情を選んだ。
後悔は……しない。
「今日ね、2回も目が合っちゃったんだ!」
「よかったね」と、嬉しそうな彼女にあたしは作り笑いを向けた。