ねえ、寂しいよ。


あなたのぬくもりがほしい。


ぎゅっと抱きついてみたけど、
あなたは何も言ってくれない。


涼しい顔で、本を読むだけ。


「暑い、離れて」


抱き締め返してくれればいいのに、何でそんなこと言うの?


すねちゃうよ?あたし。
他の男のとこ行っちゃうよ?


それでもいいの…?




気が付くと、あたしの目からは涙が溢れていた。


「なっ…どうした?」


さすがに驚いたようで、あたしのもとに駆け寄る。


変なの……あなたに相手にされないぐらいで泣くなんて。


こんなの、いつものことなのに。