失礼だと気付き、慌てて謝ったけど、彼女はさらに顔を真っ赤にして俯いてしまった。


あちゃー、怒らせちゃったか…。



「し、失礼しました!」


しばらく沈黙が続いたあと、彼女は席に戻り、カバンを肩にかける。


──あ、もう帰るの!?


あんなに話せなくてもどかしかったのに、俺は帰る支度をはじめた彼女をとっさに呼び止めた。


「あ、えっ……」


彼女は目を丸くして驚く。
俺も自分の行動に驚いていた。