あたしがずっと大好きだった人が、約一年ぶりに目の前にいる。
なんとも言えない複雑な気持ちが生まれ、心の中で叫んでしまった。
「な、何で…!?今日はクラス会なんじゃ…!!」
「それがさ、急に来れなくなった人がたくさんいて、ごく少人数しか集まんなかったからまた今度やることになったんだ」
「へ…へぇー…」
とりあえず、彼がかごに入れた商品を手に取り、レジに通す。
手が震える…。
見られてると思うと、あの人が目の前にいると思うと、手が震えてちゃんとできない…!
「なんか、意外だな。中学の時は、お前がスーパーでバイトするなんて思わなかったよ」
「どういう意味よ!」
どーせあたしはあんたの彼女と違って、がさつで可愛くない女だよ!
さっきまでの緊張とは裏腹に、今度はイライラしてレジを打つのに集中できない。
びっくりしたけど、あたしは会えて嬉しかった。
なのに、君は、ただ「中学の時の友達に久々に会った」って感覚なんだろうな……。
あたしって、やっぱりまだ好きだったのかな。
「なあ、バイトいつ終わんの?」
「もうすぐ…」
「じゃあ、店の外で待ってる」
……え!?
ななな、何で待つの!?
「久しぶりに会ったんだし、どっかでのんびり話そうぜ」